診療内容-口腔外科
歯牙移植
歯牙移植とは、虫歯や歯根破折などでどうしても抜歯しなければならなくなった場合、抜歯の同日もしくは数日後に、ご自身の口腔内にある別の不要な歯を抜歯した部位に移動させることで、それにより機能の回復を図ろうとする手技のことです。
移植できる歯は一般的に不要な親知らず、過剰歯、歯列からはみ出して機能していない歯が使えますが、基本的には抜歯しなくてはならない歯とほぼ同サイズの歯が移植可能な歯だと考えられます。
治療期間
治療期間は、およそ2〜3か月が一般的です。
メリット
- 自分の歯なので噛んだ感覚が自然
- 歯根膜が残るため、周囲の骨を保ちやすい
- 成功すれば長期間使用することもできる
- 条件を満たせば保険適用になることがある
リスク・副作用
- 術後の痛み・腫れ・出血
- 抜歯・移植手術に伴い、一時的に痛みや腫れ、出血が生じることがあります。
- 感染・炎症
- 術後感染が生じた場合、腫れや痛み、膿などが生じる可能性があります。
- 神経や周囲組織への損傷
- 移植部位によっては、神経や血管などの周囲組織に影響を及ぼす可能性があります。
- 移植歯の神経が壊死する
- 移植によって歯髄への血流が失われ、神経が壊死することになるので、根管治療が必要になります。
- 歯根吸収
- 移植した歯の根が吸収され、歯の動揺や保存困難につながることがあります。
- 移植歯が定着しない
- 移植した歯が十分に安定せず、最終的に抜歯が必要になる場合があります。
- 歯周組織の炎症
- 移植後に歯肉の炎症や歯周ポケットの形成などが生じることがあります。
- 咬み合わせへの影響
- 移植後に咬み合わせが変化し、違和感や咬合時の痛みが生じる場合があります。
- 麻酔・薬剤による副作用
- 局所麻酔や術後に使用する鎮痛薬・抗菌薬などにより、アレルギー反応や胃腸症状などが生じる可能性があります。
保険適用
- 自己負担(3割):約5,000円~8,000円程度
- その後の根管治療や被せ物には別途費用がかかります。
保険適用になるケース
一般的には、一定の条件を満たした自家歯牙移植(親知らずなどを利用した機能回復目的の治療)では保険適用となる場合があります。ただし、歯の状態や移植方法によって適用の可否は異なるため、歯科医院での診査が必要です。
自費診療
50,000〜80,000円(税別)+被せ物の費用(自費料金表参照)
歯牙移植の流れ

1. 第2大臼歯が保存不可能で要抜歯

2. 第2大臼歯の抜歯

3. 同日もしくは抜歯した部位の粘膜がある程度治癒した数日後、智歯(親知らず)を抜歯して、その根形態に合わせて抜歯窩の形態を整え、移植した歯が動かないように固定する。

4. 数週間後、移植した歯の根管治療(神経の処置)を行うが、若年者で歯根が未完成の場合は必要ないこともある。その後、移植歯の安定を確認して修復処置を行っていく。

5. 修復処置完了
実際の症例
左下7番目の歯が保存不可能なため抜歯し、そのすぐ後ろにあった埋伏智歯を抜歯窩に移植した症例。 インプラントの適応症でもありましたが、すぐ後ろに埋伏智歯があったのと、患者様の希望で移植を行いました。
移植後根管治療を行い、ブリッジを装着しました。 患者様には、何でも噛めるようになったと喜んでいただけました。








