診療内容-口腔外科
歯牙移植
歯牙移植とは、虫歯や歯根破折などでどうしても抜歯しなければならなくなった場合、抜歯の同日もしくは数日後に、ご自身の口腔内にある別の不要な歯を抜歯した部位に移動させることで、それにより機能の回復を図ろうとする手技のことです。
移植できる歯は一般的に不要な親知らず、過剰歯、歯列からはみ出して機能していない歯が使えますが、基本的には抜歯しなくてはならない歯とほぼ同サイズの歯が移植可能な歯だと考えられます。
歯牙移植の流れ
1. 第2大臼歯が保存不可能で要抜歯
2. 第2大臼歯の抜歯
3. 同日もしくは抜歯した部位の粘膜がある程度治癒した数日後、智歯(親知らず)を抜歯して、その根形態に合わせて抜歯窩の形態を整え、移植した歯が動かないように固定する。
4. 数週間後、移植した歯の根管治療(神経の処置)を行うが、若年者で歯根が未完成の場合は必要ないこともある。その後、移植歯の安定を確認して修復処置を行っていく。
5. 修復処置完了
実際の症例
左下7番目の歯が保存不可能なため抜歯し、そのすぐ後ろにあった埋伏智歯を抜歯窩に移植した症例。 インプラントの適応症でもありましたが、すぐ後ろに埋伏智歯があったのと、患者様の希望で移植を行いました。
移植後根管治療を行い、ブリッジを装着しました。 患者様には、何でも噛めるようになったと喜んでいただけました。