診療内容-小児歯科
知っておきたいこと
美しく輝く白い歯
わが子の生えてきた歯を初めて見つけたときの喜びは、子を持つ親だけが味わえる感動の瞬間です。
この白く輝く歯は、大切なお子さんの財産です。お子さんが自分の力で自分の歯を守れるようになるまで、この財産を大切に守り育てていくことは、保護者の方の重要な仕事です。
これからの長い人生を健康で豊かに過ごすためには、歯が健全であることが重要な条件の一つになってきます。健全な歯を育てるための保護者の方、とくにお母さんの仕事は実は乳歯が生える前からすでに始まっているのです。
赤ちゃんがお腹にいる時から、乳歯はもうできはじめているのです。そして乳歯が生え始める時期には、もう永久歯が育ち始めています。妊娠から永久歯が生えそろう12~15歳くらいまではとくに大切な時期です。このとき、お母さんやお父さんがどのように歯を守り育てるかが、お子さんの将来の生活に大きな影響を与えます。
小児歯科は、お子さんの虫歯を治療するだけではありません。お子さんの健やかな成長を歯科医の立場から応援していきたいのです。保護者の方と一緒になって健康で丈夫な美しい口もとを育てていきたいと考えています。
虫歯は恐くない
虫歯は大切な歯の働きや形をそこなう、一番の大敵です。歯についている細菌が糖分を栄養にして、次第に歯を破壊しながら進んでいきます。
そこで、虫歯ができるのを防ぐには、
1.栄養のバランス(強い歯をつくる)
栄養のバランスのとれた規則的な食事は、お子さんの健康で丈夫な身体をつくるだけでなく、虫歯に対する抵抗力を高め、健康で強い歯をつくります。
2.ブラッシング(虫歯菌を減らす)
歯の表面に付着している細菌は数百種類で、プラーク(歯垢)1mgあたりには数億個の細菌がいます。この中の虫歯の原因となる細菌は、糖分を栄養にして歯の表面を溶かす強い酸を出します。ブラッシングによってこうした細菌を少なくしていきます。
3.糖分の制限(甘い食べ物の摂取を少なくする)
糖分は虫歯菌の栄養になりますから、甘いお菓子やジュースなど糖分の多いものはできるだけひかえるようにします。
健康な歯をつくる子育てのポイント
お腹に赤ちゃんがいるとき
栄養バランスの良い食事を心がけます。
母乳中心で育てる
お乳を吸う運動は、噛む運動の基礎になるといわれています。哺乳瓶も強く吸わないと出てこないものを選んだほうが良いでしょう。
離乳食が大切
栄養バランスの良い食事を心がけます。味付けは薄めに、甘いものは与えすぎないように。
乳歯を大切に
乳歯は永久歯が健全で正しい歯並びになるための先導をしています。どうせ生え変わるからと安心していてはいけません。
規則正しい生活習慣を身につける
早寝早起きの習慣を身につけ、楽しく毎日の食事ができるようにします。
栄養バランスのとれた食事を
歯や骨のために良い、カルシウムやその他栄養バランスのとれた食事にする。歯ごたえのある食べ物を多くすると歯についている汚れが落ちやすくなるだけでなく、顎の成長も促されます。
おやつは時間と量を決めて
おやつは3回の食事でとりきれない栄養を補います。甘いお菓子やジュースばかりを与えないようにしましょう。
よく噛む習慣を身につける
栄養を全身に送るためのスタートは、食べ物をよく噛み砕いて飲み込むことから始まります。良く噛むと唾液の量も増え、消化吸収に役立つだけでなく虫歯にもなりにくくなります。
ブラッシングの習慣を身につける
歯が生え始めたら、歯ブラシに慣れることから始め、食後は必ず歯を磨くように習慣づけましょう。自分で歯を磨けるようになっても、最初は保護者の方が仕上げ磨きを必ずしてください。